彼はチョコレートの香り



佐藤先輩・・・

「残念だったね佐藤先輩じゃなくて」

私はその言葉に返事を返す気にもなれない

「早苗、あんた佐藤先輩症候群だね」

自分で言って自分で腹をかかえて笑っている明日香にまでも腹がたってきた

「・・・ちょっと!!あす・・」

「お待たせしました」

ついにどなろうとしたとき、

「さ、佐藤先輩」

「あれ?あのときの?」

「はい!ぶつかったときのです!」

佐藤先輩は

「そうか、元気だな」

と言ってニッコリと笑った