「ハァ…咲智っ」


誠くん!?!?

何で…!?


「なんだよ誠ー?用事は?」


「んなもん嘘
それより……っ」


誠くんの視線があたしの手に向く。


あ……
まだ掴まれたままだった。


あたしは咄嗟に離そうとしたけど、武田さんの力には敵わない。


なんか……やだ……っ


「ふーん?まいっか。
咲智、こっち……」


「駄目だ」


グイッ


………え??


あたしの手は、いとも簡単に誠くんの手に。


「誠っ!?」


「ごめん、ノブ
……咲智は駄目だ」



誠くん……?


何??


話が見えないよ……???