恋色レシピ



「おぉ…
久しぶり」


理恵さんに微笑みかける横顔は、少し切なげで。


あたしの心臓が騒ぎ出す。


……何?この空気…


「あれ?誠知り合い?」


「あぁ、中学でな…」


「そっか〜
…じゃ、俺ら行くけど…」


「あ、理恵ありがとね」


「うん。また明日」


あたしの周りで交わされる言葉は全く頭に入ってこなくて。


言いようのない不安に襲われる。