誠くんが買ってくれたタコ焼きは美味しすぎて。
うっかりすぐに食べ切ってしまわないように
この時が、少しでも長く続くように
ゆっくり飲み込んだ。
「あれ?
誠〜?…と咲智??」
「お兄ちゃん!?」
「剛志?」
なんでお兄ちゃんまでこっちに??
「お前ら何やってんのー?
あ、タコ焼き〜??」
「おー、咲智と偶然会ってさ。剛志は?」
「あ〜、うん。彼女と待ち合わせ。
学校、条成女子だから」
条成女子はこっち方面だもんね。
「ちょうどいいから紹介するよ」
「本当?お兄ちゃんの彼女さんに会いたかったんだ〜」
一体、どんな人がお兄ちゃんの彼女になんてなってくれるんだろ。


