男性不信のお姫様と女性不信の王子様はカボチャ姫を愛す

舞踏会のことを想像していると……胸がドキドキする。
明日になれば、舞踏会でアレクシスと本番のファーストダンスを踊れるのね。
今までダンスなんて誰とも踊りたくないって、そう思っていたのに……好きな人ができた途端その人と一緒に踊りたいだなんて……

ーー恋の病に陥ってしまっているわ!!!!

こんなにも私の世界が美しく色づいていくだなんて……恋って魔法のよう。
すっかり魔法にかけられてしまっている。
でも……この想いをアレクシスにどう伝えればいいのかしら?
私……どうすればいいのか分からないわ。
好きってどうやって伝えればいいの?

ーーコンコン、、

「エレノア様、エマでございます」

まあ、ちょうど良いところにっ!!
エマに相談してみましょう。

「入ってちょうだい」

ーーガチャッ、、

「失礼いたします。エレノア様、夜着を持って参りました」

「エマ、聞きたいことがあるのだけれど……」

「なんでしょうか? エレノア様」

「…… 好きって気持ちはどうやって伝えればいい?」

ーーどうすればいいの?

「エレノア様…… やはりアレクシス王子に恋をしているのですね?」

そんな面と向かって聞かないでちょうだい……
モジモジしちゃうわ……けど……イエスよッ!!

「うん、そうみたいなの…… エマ……」

ーー自分でもどこの乙女かと思ってしまう。

「お顔が真っ赤ではないですかっ!! なんて可愛いらしいのです〜〜。それなら答えは一つですよ。ご自分の想いをそのまま伝えるのです」

「そのまま…… それって…… とても勇気がいるわよ?」

「エレノア様、私はブラッドさんに想いを真っ直ぐに伝えていただけて嬉しかったですよ」

「それは…… 二人が両思いだからなんじゃ……」

「そうですね…… ですが仮に私がブラッドさんのことを好きではなかったとしても、自分のために勇気を出して想いを伝えてもらえれば嬉しいですよ。嫌いだと言われているのではないのですから」

ーーそういうものなのかしら?

「でも…… 振られてしまったらとても辛いわよね?」

「私はエレノア様がアレクシス王子に振られることはないかと思いますが…… 振られることを考えるよりも、エレノア様のその想いを伝えることが大切なんですよ。当たって砕けろです!!」

えっ、、
それでも私……砕けてしまうのが怖いのよ……

「当たって砕けてしまったら、粉々に砕け散ってしまった私の心はどうなるの?」

「仮にもしそうなったのなら…… このエマが責任を持って拾い集めて差し上げます!! どれだけ時間がかかろうともっ!!」

エマがバシッと右の拳を力強く胸に当てる。

なんだか嬉しいような……悲しいような……
いえ……頼もしいわよね!!!!

「ありがとう。勇気が出たかも!! 舞踏会でアレクシスに想いを伝えるわ!!』

「そうです、その意気ですよ!! エレノア様にはエマが付いておりますっ!! それでは、ごゆっくりお休みください」

「えぇ、おやすみ」



はあーー。
今夜は眠れなさそう。
頭では素直に想いを伝えればいいのだと分かってはいるけど……
やっぱりすごく臆病になっちゃう。
恋ってままならないものなのね。
明日のことを考えると……とても眠れない……

眠れないわっ!!!!

恋の病が重症化している。

ーー私はとうとう不眠にまで陥ってしまったようよ。