ありふれた恋の始まりから終わりまで

2月14日

朝、スマホのアラームで起きて下に降りて顔を洗う。
昨日決めた服に着替えてカラーコンタクトを入れる。
髪を梳かして、前髪をストレートヘアアイロンで巻く。
洗面所の引き出しからコテを暖めて後ろの髪も外巻きに巻いていき、スプレーで固める。
コットンパフに化粧水を馴染ませて肌を整える。
自分の部屋に戻ってメイクをする。
リップクリームと下地を塗って、試供品でもらったデパコスのファンデーションをしてニキビ跡をコンシーラーで隠す。
パウダーをして眉毛を描く。
眉マスカラを塗ったらアイシャドウを。
涙袋の線を書いたらアイライナーをひく。
ビューラーでまつ毛を上げて、ウォータープルーフのマスカラをぬる。
涙袋にはラメをのせて、最後にリップを。
ピアスをつけて有名な香水を吹きかけて、バッグに荷物を入れていく。

いつも30分ほどで終わる支度を2時間近くかけていて、少し恥ずかしく思った。
電車に乗って集合場所へ向かう。
「バス停の近くにいます」
「了解です」

スマホを見ていたら彼が来た。

「今日は来てくれてありがとう。これバレンタイン」
声震えそう。笑顔を取り繕って彼に話す。

「ありがとう。でもなんで?」

やっぱりそうだよね。私たちそんなに関わりないから不思議に思うよね。
彼とカフェのチェーン店に入って注文をする。
私はフラペチーノを頼んだ。彼はコーヒーを頼んでいた。そこからは少し気まずくて、よく覚えてはないけれど私ばかり話していたような気がする。

3時間くらいしてから解散した。どっと疲れを感じ、ベッドに横たわっていると彼からメッセージが送られてきた。

「手紙とお菓子ありがとう。自分で良ければぜひ」

嬉しかった。少し期待してもいいのかなって思ったんだ。気になってるなんて意地を張っていたけれど、彼に会って話をして好きだと思ってしまった。だから、頑張れば私のこと見てくれるかなって思ったんだ。
その日はとても嬉しくて、幸せだったから中々落ちないマスカラもティントリップもめんどくさがらずに落としてお風呂に入れた。