「いいえ、百合子は根に持つ
タイプよ。
子供の時に私が百合子のおやつを
食べちゃったら、それを大人に
なるまでネチネチ言ってたのよ」
「それはお姉さんがおやつを
食べちゃうからじゃない」
「でも普通はそんなに何年も
色々言わないわよ」
「普通のおやつならそんなに
言わないわよ。
あの時のおやつはおじいさんが
貰ってきた、有名な
ケーキだったからよ。
普通、人の分まで食べません!」
母とお姉さんはヒートアップした。
私たちはそんな二人を呆然と
見ていた。
そんな中、おばあさんが
笑い出した。
「ふふふ…」
みんながおばあさんを見た。
「子供のケンカなんて
何年振りに見たかしらね。
あなたたちはいつもそうやって
言い争いをしていたわ。
でも、気が付くとすぐに
仲直りしてて、仲良く
遊んでるのよね。
子育ては大変だけど、そんな二人を
見ているのが幸せだったわ」
母とお姉さんはお互いに
目を合わせ、笑い合った。
そして母はさっきの話しを続けた。
「お父さんと結婚して、
お姉ちゃんと百合子が産まれたわ。
毎年毎年、鎌倉の桜を
見に行ったわ。
おはぎを持ってね。
その時は必ず写真を撮って、
二人の成長を残したわ。
それぞれ忙しくなってからは、
みんなで桜を見に行く事は
なくなってしまったけどね。
でも、すごくいい思い出よ」
おばさんはうっすらと涙を
浮かべているようだった。
私は自分に対して、ものすごく
腹が立っていた。
本当に私は時間を無駄にしてきた。
格好付ける為に東京に出てきて、
偉そうな事を幾つも並べてた。
でも結局何も残ってなんかいない。
そんな無駄な時間だったなら、
もっと母と一緒に居たかった…
もっといろんな事を話したかった…
私はなんて駄目な娘なんだろう…
タイプよ。
子供の時に私が百合子のおやつを
食べちゃったら、それを大人に
なるまでネチネチ言ってたのよ」
「それはお姉さんがおやつを
食べちゃうからじゃない」
「でも普通はそんなに何年も
色々言わないわよ」
「普通のおやつならそんなに
言わないわよ。
あの時のおやつはおじいさんが
貰ってきた、有名な
ケーキだったからよ。
普通、人の分まで食べません!」
母とお姉さんはヒートアップした。
私たちはそんな二人を呆然と
見ていた。
そんな中、おばあさんが
笑い出した。
「ふふふ…」
みんながおばあさんを見た。
「子供のケンカなんて
何年振りに見たかしらね。
あなたたちはいつもそうやって
言い争いをしていたわ。
でも、気が付くとすぐに
仲直りしてて、仲良く
遊んでるのよね。
子育ては大変だけど、そんな二人を
見ているのが幸せだったわ」
母とお姉さんはお互いに
目を合わせ、笑い合った。
そして母はさっきの話しを続けた。
「お父さんと結婚して、
お姉ちゃんと百合子が産まれたわ。
毎年毎年、鎌倉の桜を
見に行ったわ。
おはぎを持ってね。
その時は必ず写真を撮って、
二人の成長を残したわ。
それぞれ忙しくなってからは、
みんなで桜を見に行く事は
なくなってしまったけどね。
でも、すごくいい思い出よ」
おばさんはうっすらと涙を
浮かべているようだった。
私は自分に対して、ものすごく
腹が立っていた。
本当に私は時間を無駄にしてきた。
格好付ける為に東京に出てきて、
偉そうな事を幾つも並べてた。
でも結局何も残ってなんかいない。
そんな無駄な時間だったなら、
もっと母と一緒に居たかった…
もっといろんな事を話したかった…
私はなんて駄目な娘なんだろう…


