私がずっとア然としていたら、
隣りにいたお花見客の一人が、
私に言ったのよ。
お嬢さん、彼に返事をしてあげて
くださいって。
私はその人の言葉で我に返ったの。
まだ付き合い始めてそれほど
経ってはいなかったけれど、
いつかはそうなれたらいいなぁって
思っていたから、私は、はいと
答えたわ。
そうしたら、またお父さん
大声で、やったー!やったー!って
叫ぶのよ。
周りの人たちは拍手して
祝福してくれたわ。
恥ずかしかったけど、
嬉しかった…
でも…」
母は「でも…」と言って、
少し膨れた顔をした。
私は「でも?」と母に聞いた。
「でも、その後お父さんは、
君のおはぎは素晴らしい!
こんなに美味しいおはぎを
食べたのは始めてだよ!
このおはぎをずっと食べ続けたい!
おはぎ万歳!
なんて言うの…
おはぎおはぎって、お父さんは
私よりおはぎの事ばかり言うのよ。
聞いてて何か違うんじゃないか…
って思って、私よりおはぎが
好きなんですか?って聞いて
しまったのよ。
そうしたらお父さん慌てて
違う違うって言い訳してたわよ」
母は笑いながら、少し頬を
膨らませた。
「百合子、その後も何かあると
その話題出したでしょ!」
おばさんが言った。
「そうよ。たくさんいじめて
あげたわよ」
「やっぱり…
百合子はずっと根に持つのよね。
正樹さん可愛そう…」
「え!? お母さんて根に持つ
タイプなの!?」
「そうよ! 紗英ちゃん
知らなかったの?」
「私の前では絶対に人の事を
悪く言わないし、昔の事を
色々言ったりはしないわ」
「紗英ちゃんはまだ百合子の
本性を知らないわね…」
おばさんはニヤニヤと笑った。
「お姉さんてば…
私はそんなに根に持つタイプじゃ
ないわよ。今の話しは特別よ」
隣りにいたお花見客の一人が、
私に言ったのよ。
お嬢さん、彼に返事をしてあげて
くださいって。
私はその人の言葉で我に返ったの。
まだ付き合い始めてそれほど
経ってはいなかったけれど、
いつかはそうなれたらいいなぁって
思っていたから、私は、はいと
答えたわ。
そうしたら、またお父さん
大声で、やったー!やったー!って
叫ぶのよ。
周りの人たちは拍手して
祝福してくれたわ。
恥ずかしかったけど、
嬉しかった…
でも…」
母は「でも…」と言って、
少し膨れた顔をした。
私は「でも?」と母に聞いた。
「でも、その後お父さんは、
君のおはぎは素晴らしい!
こんなに美味しいおはぎを
食べたのは始めてだよ!
このおはぎをずっと食べ続けたい!
おはぎ万歳!
なんて言うの…
おはぎおはぎって、お父さんは
私よりおはぎの事ばかり言うのよ。
聞いてて何か違うんじゃないか…
って思って、私よりおはぎが
好きなんですか?って聞いて
しまったのよ。
そうしたらお父さん慌てて
違う違うって言い訳してたわよ」
母は笑いながら、少し頬を
膨らませた。
「百合子、その後も何かあると
その話題出したでしょ!」
おばさんが言った。
「そうよ。たくさんいじめて
あげたわよ」
「やっぱり…
百合子はずっと根に持つのよね。
正樹さん可愛そう…」
「え!? お母さんて根に持つ
タイプなの!?」
「そうよ! 紗英ちゃん
知らなかったの?」
「私の前では絶対に人の事を
悪く言わないし、昔の事を
色々言ったりはしないわ」
「紗英ちゃんはまだ百合子の
本性を知らないわね…」
おばさんはニヤニヤと笑った。
「お姉さんてば…
私はそんなに根に持つタイプじゃ
ないわよ。今の話しは特別よ」


