イケメン転校生に恋をした


 そこから男の子が入ってきた。

 その顔は噂と違わないレベルのイケメンだった。
 茶髪で、背が高くて、しかも顔も端正で整っている。
 まさに私好みのイケメンだ。

 まさに私のためにここに神が遣わしたとしか思えない。

 しかも私の隣の席に座った。そっか、私の隣の席空席だったわ。

 もうどうしよう、しかもこのレベルのイケメンが私の隣に? もう、ドキドキで死んじゃうかもしれない。

「これからよろしく」と隣に座ったイケメン、大山大翔(おおやまはると)君は笑顔で、しかもイケメンボイスで言い放った。

 もうこの時点で私のハートは打ちぬかれた。

 そしてこの出来事は、私のこれからの高校生活が最高になるという事を示している。

 そう、ドラマのオープニングみたいなことを脳内で呟いてみると、本当に壮大な物語が始まりそうな感じがして気分が高揚した。