✳︎✴︎ 月曜日。 「ーーせ、七瀬ってば!」 頬杖をついてぼんやりしていた私は美花の声ではっとした。 「…美花、何?」 「何じゃないわよ。ほら次移動教室だから急がないと遅れるよ!」 「あ、そっか!急いで準備するから待ってて!」 一式を準備して、私と美花は教室を出た。 「なんか今日一日中ぼんやりしてるけど、大丈夫?なんか七瀬らしくないけど。七瀬って常に悩みなさそうじゃん」 「し、失礼な!私だって悩むことだってありますー」 悩みっていっても、今日一日考えていたのは、及川くんのこと。