「私、本当はイジメる相手なんて誰でも良かったの。中学時代に感じてきたことをそのまま相手にぶつけることができるなら、どんなことをしてもよかった」
「わかったから。包丁を渡して」
このまま恵に包丁をもたせておいたら危険だ。
本能的にそう感じて右手を差し出した。
「ありがとうね絵梨。こんなにスカッとしたのは久しぶりのことだよ」
恵の声色が穏やかなになる。
だから、油断してしまった。
「たぶん私はもう人じゃない。中学3年間で化け物になっちゃったんだと思う」
「そ、そんなことない。恵はちゃんと人間だよ」
「ううん……違うの」
左右に首を振った恵の目は乾いていた。
とても乾いて、何の感情もこもっていないように見えた。
「だって私……もうひとり殺したいと思ってるんだもん」
途端に右手に痛みを感じて引っ込めた。
見ると手のひらから血が滲んでいる。
差し出していた手を切られたのだと理解したとき、痛みが倍増して体中を駆け抜けていった。
「殺す相手だって誰でもいいの!」
恵が私へ向けて包丁を振り上げる。
「わかったから。包丁を渡して」
このまま恵に包丁をもたせておいたら危険だ。
本能的にそう感じて右手を差し出した。
「ありがとうね絵梨。こんなにスカッとしたのは久しぶりのことだよ」
恵の声色が穏やかなになる。
だから、油断してしまった。
「たぶん私はもう人じゃない。中学3年間で化け物になっちゃったんだと思う」
「そ、そんなことない。恵はちゃんと人間だよ」
「ううん……違うの」
左右に首を振った恵の目は乾いていた。
とても乾いて、何の感情もこもっていないように見えた。
「だって私……もうひとり殺したいと思ってるんだもん」
途端に右手に痛みを感じて引っ込めた。
見ると手のひらから血が滲んでいる。
差し出していた手を切られたのだと理解したとき、痛みが倍増して体中を駆け抜けていった。
「殺す相手だって誰でもいいの!」
恵が私へ向けて包丁を振り上げる。



