☆☆☆
私には幼い頃から過去夢の力がある。
それは過去に起こった出来事を見る力。
だけど見ようと願ったものが見えるのではない。
今の自分にとってとても重要となる過去を見ることができるのだ。
説明する私に河村結夏は何度も息を飲み、そして吐き出した。
信じていいのかどうか悩んでいる様子だったけれど、高校に入学して以降見るようになった夢について話はじめると静かになった。
「河村浩司。あんたの父親の名前」
そう言って振り向くと、河村結夏は真っ青になってこちらを見ていた。
「あたしのお父さんが、堀内さんのお母さんをイジメてた……?」
思えば河村結夏に名前を呼ばれたのはこれが初めてのことだった。
「そうだよ。クラス中を巻き込んで、ううんクラス外を巻き込んだイジメだった。あんたが経験したことなんて、比較にならないよ」
そう言い放つと河村結夏は黙り込んでし合った。



