色のない世界でただ君を見つめていたかった

「ねぇ、ほんと、なんだよね。」







「うん。ごめん、さな。」


冬夜さんを亡くしているさなに言うのはやはり応えた。




「ごめんなんて言わないでよ…いおが悪いわけじゃない…から」







「ありがと。なぁさな、ちょっと歩かないか?」





と言って強引にさなを引っ張って中庭へ向かった