青いベンチ


ちょうどりおと玲菜が見えた。

ふたりは俺達に気付いたのか俺達の方に歩いて来た。

「かお君、俊。決まったんだね!」

「でも決まってない人多くない?みんな効率悪いね。ね?りお。」

「玲菜。失礼でしょ。」

「だって事実だもん。」

「理屈ぽい女嫌われるぞ。」

「かお君、みんなに嫌われても、1人の人に好かれたらそれで充分じゃない?」

「じゃあ俺がその1人になる」

俊…馬鹿か。玲菜は雄太の事言ってんだよ。

「俊馬鹿じゃないの!」

俺達は爆笑した。

「じゃあそろそろ行かないとね。バイバイ!」

ふたりが行った後、

「加藤先輩がたぶん相葉先輩で、矢田先輩が山田先輩ですね。」

「正解。」

「なるほど、でも加藤先輩バレバレですよ僕に」

「あれもアピールだよ、健二。」

「大胆ですね。今尊敬しました!」

「健二、褒めるのはそれくらいにしとけ。」

「いきなりなんだよ!」

「多分、玲菜は今の冗談としか思ってねえよ!」

「まあ、玲菜って人の事は鋭いけど自分のことは鈍いからな。頑張んなきゃ。」

「先輩。もう終わりみたいですよ。」

「じゃあ練習の時な。」

「はい。」