「ねぇ、凛ちゃん、一緒に水撒きしよ。」

ひまわりが微笑みながら話しかけ、矢萩の手を引き一緒に水撒きを始めた。

最初はやはりオドオドしていたが、タクのオチャラケに、洸がツッコミ入れたりして、皆で笑っているうちに、
矢萩も自然と笑う様になっていた。

そのうち水の掛け合いっこになり、皆でキャッキャと騒ぎながら

「あ、凛ちゃん眼鏡濡れちゃうから、はずしたほうがいいよ。」

タクはそう言うと、矢萩の眼鏡を取り、空へと高く投げた。

驚いている矢萩をよそに、眼鏡は大きな放物線を描きながら、日の光を受けてキラキラと輝きながら消えていった。