朝を迎え、健達は山を越えて広大に広がる一般の人は入れない、プライベート飛行場に居た。

山と海に囲まれ外界とは完全にシャットアウトされている。

こんな場所にこんな広大な飛行場があるとは…

雲一つ無い冷たく透き通る様な空、何も遮るものの無い海は、そう強くはない陽射しを目一杯受け、眩いばかりの光を放ち輝いていて、まるでどこかのリゾート地に居るようだった。

一歩中に入ると、やはり一流ホテルのロビーを思わせる豪華な内装に圧倒されつつ、人気のないこの場所に自分達の足音だけが冷たく響いて
ピンと張り詰めた空気に
健はブルリと武者震いをした。