それから前に乗っている二人、愁と蛍は、サングラス掛けているし、全身黒づくめで、よく分からないが、タクの仕事仲間だと言っていた。

それ以上敢えて聞くのはよそう…

車は健を乗せて直ぐに走り出していた。

「何処に向かっているんだ?」

パソコンで何やら操作をし続けているタクに尋ねると、ノートパソコンの画面を閉めてこちらに視線を向け、

「それは後で…
それよりカイに関して
分かった情報を報告させて下さい。」

何時に無く真剣なタクの表情に、思わずゴクリと唾を飲み込みながら頷いた。


―――――

「……以上です。」

タクの報告を聞き終えると、背中に冷たいものがツーと伝っていくのを感じた。