それから那智さんは、学業も子育ても、両親の理解を得て頑張ってきたこと、でも凛が成長するにつれ、彼によく似てきた彼女を可愛いのに、憎くて堪らなくなり、家に寄り付かなくなってしまったこと、それでも何とか凛とやり直すために会社を起こし今に至っていること、彼女の想いと共に話してくれた。

そして最後に

「今はこの前見た通り、
すっかり嫌われているわ…」

そう言って那智さんは、淋しく笑った。