街も人々も、華やいでキラキラと輝く、クリスマスイブ。

朝から冷たい空気と、灰色の厚い雲が空を覆い、予報通り、今にも雪が降ってきそうだった。


凛は、大分前からイヴの夜は手作りケーキと料理で、二人でゆっくり過ごすと言っていて、冬休みに入っていたので、今日は朝から家に来て、飾り付けや準備をすると張り切っていた。

そんな凛を可愛いと思いながら、自分も付き合って初めてのクリスマスが楽しみで、ウキウキして落ち着かず、部屋をウロウロ徘徊して凛が来るのを待っていた。


間もなくして部屋のインターフォンが鳴り、また管理人さんに頼んだな。顔を綻ばせながら、
何の迷いもなくドアを開けた。