✳︎✴︎ もう、辺りも暗くなり始めた頃。 私は緊張して震える手を押さえながら、ある場所に立っていた。 緊張で体温のなくなった手で、チャイムを鳴らす。 ガチャリとドアを開けて出てきた、弥生くんーーー。 少し驚いた顔をしたけど、すぐにいつもの真顔に戻った。 「ごめん、こんな暗くなってから…少し、話してもいい?」 「…入れば?」