「今まで百合が接してきた男子ってね、みーんな百合の虜になるの。それで、最終的には全員百合に告白してくるし。結局全員振るんだけど、それがいつのまにか楽しくなっちゃってさ」
髪をくるくると巻きながら、「ふふっ」と声を漏らして間宮さんは笑った。
「そしたら、良いタイミングで超絶イケメンの弥生くんが転校してきてさ。だから今度は弥生くん、落としちゃお!って思ってたのに」
キッと睨んだ目つきで、じっとこちらを見た。
「弥生くん、全然百合に見向きもしないんだもん。今までそんな男子いなかったから、私もどんどんムキになって……気づいたら、本当に弥生くんが好きになってた」
そのまま、間宮さんは言葉を続ける。
「初めて誰かを好きになって、百合は人生で初めての告白だったのに、弥生くん一瞬で振るんだよ?信じられない!」
「…間宮さん」


