「よかったー、花の席の近くになれて」 通路を挟んで右斜め前には夢ちゃんの席。 夢ちゃんが近くになってくれたのが、すごく救いだった。 「なんか花、最近ずっと考え込んだ顔してるけど、なんかあった?」 「…えっ、あ、全然!何にもないよ!」 顔に出やすい私の変化をすぐに汲み取ったのか、夢ちゃんはどこか心配そう。 だけど私は笑顔を作って、ふるふると首を振った。