「…え」 言葉を失った固まる私の顔を、にっこりと笑った間宮さんがどこか楽しそうに覗きこんでくる。 胸に、重たい何かが広がっていく。 「木嶋さん、前に弥生くんとは同じ小学校だったって教えてくれたじゃん?百合さー、前に弥生くんと木嶋さんが二人で帰ってるの見てて、二人ってもしかして付き合ってたりするのかなーって思っちゃって」 「……付き合ってないよ」 「そうなんだ!百合、超安心しちゃった!」 間宮さんはいつも通りの、ふんわりとした笑顔を浮かべている。