あなたと運命の番になる

「本当にすみません。」

冷静になった蘭はぱっと和真から離れる。
和真の服が涙で少し濡れている。

蘭はハンカチであわててふく。

「すみません。服の替えとかありますか?
私、帰って洗濯します。」

「作業着なんで替えはありますよ。気にしないでください。それより、田中さんに早退の件、報告しに行った方がいいですね。一緒に行きましょうか。」

和真は涙で濡れたことなど、まったく気にすことなく、ドアを開けて進む。

田中に報告すると、早退はもちろん了承され、心配される。週明けも体調すぐれなかったら、連絡してねと優しく言ってくれた。