蘭はゆっくり目をあけるといつもと違う天井が広がる。

あれ…。
ここどこだっけ…。


蘭は頭をフル回転する。


ヒートが酷くなって、病院行って、それから…。

「起きた??おはよう。」

瞳が蘭の目を見て優しく微笑む。

「おはようございます…。」

蘭は拓也の家に来たことを思い出す。

「体調どう?体しんどくない?」

瞳が心配そうに見つめる。

「あの…昨夜は、突然おじゃまして、ヒートの時、お世話になりました。今後も多分ご迷惑おかけしてしまうと思うのですが…すみません。」

蘭は慌てて謝る。今回のヒートがすぐ終わらないことは体感で分かっていた。

「そんなの気にしなくていいのよ。ヒートは辛いわよね。私も昔あったから、分かるわ。あっそうだ!!蘭ちゃんって呼んでもいいかな?拓也も呼んでるし。」

「もちろんです。」

蘭は頷く。

「家の人はお母さんって言ってるけど、さすがにその呼び方は違うわよねー笑。瞳おばちゃんもちょっと嫌だしなー笑」

瞳が言う。
蘭はそんな瞳の表情を年上の方だが可愛らしく思う。

「じゃあ瞳さんと呼ばせてもらっていいですか?」

「いいわよー。よろしくね。」

瞳がにっこり微笑んだ。