和真とはその後も毎日連絡を取る。

おはようやおやすみ、今日は何食べたなど些細なことの連絡だが、毎回和真からの連絡がくるとキュッと胸が高なり、メッセージをすぐ見てしまう。
恋愛は駆け引きも大事だというが、そんなこと出来ないななんて蘭は思う。

和真の仕事が忙しく、なかなか2人で会えないが、和真が出張でアメリカにおり、空いた時間に初めての電話もした。
海外に行ったことのない蘭は初めて聞く話ばかりで楽しかった。

電話は直接声が聞けるのでやっぱり嬉しい。蘭は電話がお気に入りになった。

「蘭ちゃんおつかれー!」

瞬に職場で話しかけられる。

「お疲れ様です。」

「兄貴と上手くいってるみたいだね。この前、兄貴に追求したら仲良くやってるって照れてたわ。兄貴にもついに春が訪れたのか!あっそうだ!!兄貴と結婚したら蘭ちゃん俺のお姉さんになるのか!俺らが家族になる日も近いかもね笑その時は蘭お姉ちゃんって呼ばせてね。」

瞬の発言に蘭は顔が真っ赤になる。

「瞬工場長何言ってるんですか!!結婚なんて有り得ません!!」

「またまたー。照れなくてもいいんだよ。兄貴は意外といい人だし、仲良くしてやってよ。兄貴、恋愛には淡白なイメージだったんだけどな。蘭ちゃんにはデレデレみたいだね。あんな兄貴初めて見たよ!」

瞬は和真の表情を思い浮かべて笑う。

「じゃあね!午後からも仕事頑張ろー!」

瞬はばいばいと手を振って去っていった。

蘭は真っ赤に染まる顔色の戻し方がわからず、両手で冷やした。