『じゃあ、さゆ。お二人に、失礼のないようにね。
王史郎くん、これからもよろしくね。イオくんにもそう伝えてくれると嬉しいわ』
「はい。こちらこそよろしくお願いします。家をなおしてくださり、ありがとうございました」
『また何でも言ってね。あ、そうだ。こっちにあるさゆの私物を、テレポートで送るわね』
「ありがとう、お母さん!」
『それじゃあ、元気でね』
『さゆ!絶対に会いにいくからなー!』
ふふ、と笑うお母さん。
なぜか号泣のお父さん。
賑やかな二人が画面から消えた後。
ほどなくして、パッと私の荷物が現れる。
「私の荷物ー!やっとスマホゲットだ!長かったよ~」
「そんなに嬉しいか?」
眉を八の字にする王史郎に、私のスマホをズイと差し出す。
「そりゃ嬉しいよ!これでいつでも王史郎と連絡とれるもん。ってわけで連絡先、交換しよ?」
「わ、わかったよ……」
モジモジしながら王史郎は私のスマホを取り、慣れた手つきで連絡先を交換した。連絡先一覧に「王史郎」の文字がある。それだけで、なんだか嬉しい……かも。



