「そもそも俺はさゆを守る気でいたので、全然問題ないです。……と言っても、風邪を引かせてしまいましたが」
『そこに関しては、さゆの不摂生だと思うから気にしないでね。ね、さーゆ?』
「うぅ……!」
確かに、濡れた服のまま爆睡して、風邪を引いちゃった私だけど!私が悪いけど!
離れているのに、どうして私のことが分かるの、お母さん!
『本当は、私がモクを再び封印するはずだったのに。出来なかった挙句、逃げられて……ごめんなさいね王史郎くん。テレポートを使って応戦したかったのだけど、モクとやり合って魔力が残ってなかったの』
「お母さん……」
お母さんが悔しそうに俯く。いつだってニコニコ優しいお母さんだけど、こんな顔もするんだ。
その時、思った。
必死になったら、きっと大人も子供も関係ないんだって。モクも、子供みたいに宝石に執着していたし。
すると、王史郎の掠れた声が聞こえる。



