『私は王史郎くんと協力し、強力な魔力を作った。そうしてモクと、さゆの体に眠る赤い宝石――この二つを、固く封印したの。二人で力を合わせれば、封印は長く持つ。でも……デメリットもある。
どちらかの封印が解けたら、どちらかの封印も解ける――魔法は、完璧じゃない』
そうだったんだ……。
私の知らない事実に、圧倒される。
今まで私が平和に過ごせていたのは、二人の魔法で、宝石が封印されていたから。
王史郎とお母さん、二人のおかげだったんだ。
『その後、王史郎くんたちが日本に戻るというから、ある約束をしたの。イギリスにいるモクの封印が解けた時、一番にさゆが狙われる。その時は、王史郎くんの元へ、さゆを送らせてほしい。どうか守ってやって――ってね』
「それで、私一人が日本へ送られたんだね……」
『ごめんね。モクに対抗できるのは、封印までこぎつけれた王史郎くんしかいないと思ったの。そこへさゆを送るのが一番安全だろうって……無理を言ったわね、王史郎くん』
すると、王史郎は背筋をシャンと伸ばして答えた。



