『『!』』
王史郎とイオくんの顔が、ザッと青ざめる。
この地獄の光景を生み出したのが、まさか自分たちの父親だったなんて――
『お前のいう事を信じたばかりに、さゆはケガをし、俺は騎士団をやめた。そして〝大罪人となった騎士団長〟の息子として、イオは騎士団の皆から後ろ指を指されることになる。
全部全部、お前のせいで……!』
赤い宝石にうつつを抜かして鼻歌を歌うモクに、王史郎の怒りは届かない。私の心臓を見ながら「どうやって取り出そうか」と、楽しそうに呟いた。
この時点で、王史郎は確信したんだと思う。
モクの手に渡れば、私は殺されると。
『イオ、さゆを連れて逃げろ』
『王史郎は?』
『後から追いつく。コイツを野放しにできない』
王史郎の言葉に、モクの眉が不機嫌に跳ね上がる。



