『イオ、とりあえず治癒だ!』
『わ、分かった!』
ポッと両手から黄色の光を出すイオくん。小さな傷から、どんどん癒えていく。
そっか。小さな頃から、イオくんは騎士団だったっけ。その証拠に、首から十字架がかかっている。
「騎士団は治癒もできるんだよ」って。私が転んだ時に、イオくんがよく治癒してくれたっけ。
『王史郎も手伝ってよ!治癒、得意でしょ!』
『うるさいな、やってるよ!』
……え?
王史郎が治癒?
吸血鬼も〝治癒〟ってできるの?
すると能力を使い続けた影響か、息が荒くなったイオくんが、途切れ途切れに呟く。
『〝俺たち〟、騎士団で良かったね。見て?少しずつ、さゆが治ってるよ』
『当たり前だろ。〝俺たち〟は、騎士団長である父さんの息子だぞ。これくらい出来なくてどうするんだ』
『!』
衝撃の事実を聞いて、思わず口を覆った。



