王史郎を信じたイオくんが、「任せたからね」と治癒に集中する。その姿を見て安堵した王史郎が、再びモクと向かい合う。
「九年前は封印しか出来なかったが……今度こそ、骨まで砕くから覚悟しろ」
「ふふ、それが父親に言うセリフかな。でも――いいよ。かかっておいで。力が制限された君にどこまで出来るか分からないが、物は試しだ。受けて立つよ」
ニッと笑い合った両者が、武器を構える。
そして、本気の戦いが始まった。
一方――
王史郎たちが戦う音を聞きながら、イオくんが私に語りかける。
「さゆ、もう大丈夫だから。来るのが遅くなってごめんね、さゆを守るための結界を張っていたんだ。でも……間に合わなかったね」
眉を八の字にして落ち込むイオくん。悲しい顔をしてほしくなくて、横になったまま首を振る。
「私が、悪いの……。王史郎に何もするなって言われていたのに……」
「王史郎を助けようとしたの?」
「出来なかったけどね……」
今更ながら、かなり無謀だった。あんな巨大な鎌を前に飛び出して、命があるだけ奇跡だよ。



