「……~っ!」
攻撃に耐えながら、息も絶え絶えに守ってくれる王史郎。そんな彼を「黙って見ているだけ」なんて。
私には、出来ない。
「やだ……もう逃げて、王史郎!」
王史郎がガクッと俯いた時に、巨大な鎌が容赦なく向かう。
ダメ――と思った時、私は王史郎の元へ走り出していた。
「王史郎!」
「ばか!さゆ逃げ、」
逃げろ――と言い切る前に。巨大な鎌は私の背中めがけ、思い切り振り下ろされた。耳元で、ヒュンッと空気を切る音が聞こえる。
すると僅かによけきれなかった背中に、鎌の切っ先が当たった。うぅ、焼けるように痛い!
「何やってんだよ、バカさゆ!」
「だって、あのままじゃ王史郎が……」
「俺の事なんていいんだよ!」
私を受け止めた王史郎の目が、見開かれている。これは、昨日よりも怒った顔だ。
「何でお前はいつも、大人しく俺に守られないんだ!」
「ご、めん……」
へへと、力なく笑う私を見て、王史郎は「はぁ~~~~」と深呼吸した。
そしてさっきよりも落ち着いたトーンで、傷に響かないよう私を抱きしめる。



