王史郎、なんで?
なんで武器を出さないの?
あなた本当は強いんでしょう?
なんでやり返さないの?
なんで抵抗しないの?
このままじゃ鎌に当たっちゃうよ。
きっと大けがしちゃう。
ううん、もしかしたら――
「王史郎と契約しているそうだね。でも、間違った契約をしているから、王史郎の力が全て出し切れないんだ。
王史郎が本気になれば、例え君を人質に取られようが、一瞬で僕を消せるはずだから」
「え……?」
私の耳に、モクの声がハッキリ聞こえた。
今の話、本当なの?
間違った契約って、右手の薬指から血をあげたこと?だから王史郎が全力を出せないの?
あの時の私の行動に、そんなリスクがあったなんて……!
「君にはお礼を言いたい。よく王史郎を弱体化してくれた。暴れん坊で困っていたんだよ。
さぁ、よく見ておきなさい。
君のせいで、王史郎が傷つくところを」
「やだ、王史郎……ッ」
王史郎に鎌が当たる。何度も何度も、王史郎を切り裂いていく。



