矢熊くんはいつも廊下で見かける時よりも更に険しい表情でこちらを見ている。 う、これは間違いなく怒ってる… そりゃあ、知らない奴から一方的に知られてて、しかも声かけられるのってあんまり良い気しないよね… ごめんなさい… …でも気づいたら口に出ちゃってたんだもん… と、意味のない言い訳を1人心の中でする。 矢熊くんからどんな言葉が飛んでくるのかとびくびくして身構える。 でも、実際矢熊くんの口から出たのは私が予想もしていない言葉だった。