海と少女

「カーテンからのぞいてたのは、さっきのおじいさんだったんかな?」


台所とか、
コタツとか

掃除して、準備してくれてた形跡がある。


そう思いたかった。


だって

幽霊が出ると言われても
全然違和感ない

この不気味さ…



廊下を見ると、外から見えてたカーテンはかすかにゆれてた。


信也は、ポケットから紙を取り出した。

この家で生活するにあたっての、説明が書かれた紙だ。


「一番近いスーパーは、15km先、だってよ」

「遠いーってか、車でしか無理だし」

「外食するなら、スーパーの近所に何件かお店があります」

「マジでぇ〜、そこまで行かなきゃ無いワケ?

あ〜ぁ」