お菓子の国の王子様〜指切りした初恋は御曹司の溺愛プロポーズへ〜

「うちの女性たちは……まあ、君もわかっているよね? 特に久美子と圭衣は策士だから。それに、君はもうとっくに私だけでなく、我が家のみんなの許可を得ているよ。そうでなければ、愛する娘を男と一緒に住まわせることはないからね。

久美子は、初めて家に来た時から、君があの時の高校生だということをわかっていたようだ。こんな奇跡があるんだね。また二人が巡り合うなんて」

「雅さん、父さまは美愛ちゃんを手放すための準備期間が必要だったのよ。どうか許してあげてね。

あ〜、これでやっと美愛ちゃんの初恋が実を結ぶわね! あの子は今まで他の男性に目を向けることがなかったのよ。ずっと、いつかあのお兄ちゃんが来てくれると思っていて。

あの子に近寄ってくる男たちを全て蹴散らすのは大変だったのよ! まあ、私にも大和同様いろいろなツテがあるからね。

お願いが一つあるの。ウエディングドレスは私が作ることになっているの。ずっと前から美愛ちゃんと約束しているから。デザインはもう決まっているのよ。だから、最低でも2ヶ月の期間が必要なの。もし待てないのであれば、先に入籍しちゃえば?」


さらっと言う圭衣ちゃんに、ジョセフさんが焦りを見せた。


「順番が違うだろう? それに、そんなに急ぐ必要は」

「あら、先に妊娠したらどうするの? それこそ順番が違うでしょう、父さま?」


絶句して凍りついた表情で圭衣ちゃんを見つめるジョセフさんが、何だか気の毒に思えてしまう。


「私は美愛さんが嫌がることを、無理強いするつもりはありませんので」


俺の言葉にホッとした様子でジョセフさんがうなずいた。

これで彼女の家族全員から許可をもらった
--アメリカにいるもう一人のお姉さんを除いて。

あとは佐藤麻茉を罰して、今夜美愛ちゃんに想いを伝えるだけだ。




佐藤親子が到着し、俺たちの前に座った。このミーティングが録音および録画されていることを踏まえ、涼介が呼ばれた理由を説明した。

思っていた通り、佐藤麻茉は素直に非を認めようとしない。父親の佐藤敏夫も娘をかばっている。こちらに証拠が揃っていないと思っているのだろう、平然と嘘を並べてきた。