久しぶりの社内での業務。
午前中には、紙カップを扱う会社のプレゼンテーションがあった。この会社はここ2、3年で急成長した新しい会社だが、非常に良いい感じだ。
午後は、他の候補会社との比較を行っていた。
ドアがノックされ、花村さんが入ってくる。
声をかけられ、俺の机の横に立っている彼女を見ると、心なしか震えていて、顔色が青白い。
思わず席を立ち、彼女に近寄る。
「美愛ちゃん、どうしたの? 顔色が悪いし、それに震えているじゃない?」
普段は公私の区別をつけて、会社では花村さんと呼んでいるが、彼女の様子から何か特別なことが起きていると感じ、思わずプライベートでの呼び名で呼んでしまった。
震える手で彼女から渡された紙を読み、とりあえず顔色の良くない彼女をローテーブルの席に座らせ、まず大和と美奈子さんを呼んで指示を出す。
次にブレイン8にLIMEメッセージを送信する。
すぐに顧問弁護士の涼介から電話がかかってきた。
「まず、事実確認をしなければならない。俺がそっちで花村さんに確認しても構わないが、あいにくこれからクライアントが来る。行けるとしたら、2時間後になりそうだ。監視カメラのチェックは指示を出したか?
俺たちの予想は多分一緒だな、佐藤麻茉か? 花村さんに質問、というか私情を抜きにして詰問することになる。それを録音して証拠として残す。
……ああ、必要だ。俺がやってもいいが。……彼女に対する感情を消せ。それと、そのブランド品の入手方法に関する証拠も確保しておけ。これで佐藤麻茉を懲戒解雇に持ち込むことができる」
涼介との会話を終え、深いため息をついた。
ああ、彼女は戸惑うだろう。
被害者の彼女に詰問するなんて。
きっと泣いてしまうだろうな。
しかし、佐藤麻茉の件については、早急に解決したい。
午前中には、紙カップを扱う会社のプレゼンテーションがあった。この会社はここ2、3年で急成長した新しい会社だが、非常に良いい感じだ。
午後は、他の候補会社との比較を行っていた。
ドアがノックされ、花村さんが入ってくる。
声をかけられ、俺の机の横に立っている彼女を見ると、心なしか震えていて、顔色が青白い。
思わず席を立ち、彼女に近寄る。
「美愛ちゃん、どうしたの? 顔色が悪いし、それに震えているじゃない?」
普段は公私の区別をつけて、会社では花村さんと呼んでいるが、彼女の様子から何か特別なことが起きていると感じ、思わずプライベートでの呼び名で呼んでしまった。
震える手で彼女から渡された紙を読み、とりあえず顔色の良くない彼女をローテーブルの席に座らせ、まず大和と美奈子さんを呼んで指示を出す。
次にブレイン8にLIMEメッセージを送信する。
すぐに顧問弁護士の涼介から電話がかかってきた。
「まず、事実確認をしなければならない。俺がそっちで花村さんに確認しても構わないが、あいにくこれからクライアントが来る。行けるとしたら、2時間後になりそうだ。監視カメラのチェックは指示を出したか?
俺たちの予想は多分一緒だな、佐藤麻茉か? 花村さんに質問、というか私情を抜きにして詰問することになる。それを録音して証拠として残す。
……ああ、必要だ。俺がやってもいいが。……彼女に対する感情を消せ。それと、そのブランド品の入手方法に関する証拠も確保しておけ。これで佐藤麻茉を懲戒解雇に持ち込むことができる」
涼介との会話を終え、深いため息をついた。
ああ、彼女は戸惑うだろう。
被害者の彼女に詰問するなんて。
きっと泣いてしまうだろうな。
しかし、佐藤麻茉の件については、早急に解決したい。



