「ぷっ!」
『ぷっ!』
突然音がしたので、ゆっくりと視線を窓から前にいる2人に移すと、目に涙を浮かべながらお腹を抱えて大笑いしている雅と仁の姿が目に入った。あっけに取られてしまった美愛に向かって、雅は目尻の涙を拭きながら言う。
「み、美愛ちゃん、心の声が漏れ出てるよ」
「へっ?」
一瞬、血の気が引いた顔が恥ずかしさで次第に真っ赤になっていく。
「し、し、失礼いたしました」
「美愛ちゃん、気にしないで。あ〜、可愛かった」
肩を震わせて笑っている雅。
「ククク、笑ってしまってすまない。でも、嬉しい感想を聞けてよかった。このホテルの名前に付いている数字の 9は『永遠の幸福をもたらす』という意味があるんだ。お客様がそのように感じてくださっていることを知れて嬉しかった。何よりも可愛らしいものを見せてもらったしな」
説明してくれた仁は、美愛に優しい笑顔を向けた。
気がつけば、もう5時を過ぎている。外はまだ明るいが、雅に車で送ってもらうことにした。
バレーパーキングで話しながら車を待っている間、少し離れた場所にいる人物が刺すような視線を向けていることに、雅も美愛も気づいていない。
「大和に聞いたんだけど、美愛ちゃんがうちで扱ってほしい商品があるって?」
「あっ、はい。フランスのMeuhのキャラメルです」
商品名を聞いて驚いた雅は、しばらくの間、美愛を見つめていた。
「あれ、俺も好きなんだ。今交渉中だから、うまくいけば日本でも買える日が来るよ」
「そうなれば嬉しいなぁ。私の人生は、あのキャラメルに支えられているようなものなんです」
『ぷっ!』
突然音がしたので、ゆっくりと視線を窓から前にいる2人に移すと、目に涙を浮かべながらお腹を抱えて大笑いしている雅と仁の姿が目に入った。あっけに取られてしまった美愛に向かって、雅は目尻の涙を拭きながら言う。
「み、美愛ちゃん、心の声が漏れ出てるよ」
「へっ?」
一瞬、血の気が引いた顔が恥ずかしさで次第に真っ赤になっていく。
「し、し、失礼いたしました」
「美愛ちゃん、気にしないで。あ〜、可愛かった」
肩を震わせて笑っている雅。
「ククク、笑ってしまってすまない。でも、嬉しい感想を聞けてよかった。このホテルの名前に付いている数字の 9は『永遠の幸福をもたらす』という意味があるんだ。お客様がそのように感じてくださっていることを知れて嬉しかった。何よりも可愛らしいものを見せてもらったしな」
説明してくれた仁は、美愛に優しい笑顔を向けた。
気がつけば、もう5時を過ぎている。外はまだ明るいが、雅に車で送ってもらうことにした。
バレーパーキングで話しながら車を待っている間、少し離れた場所にいる人物が刺すような視線を向けていることに、雅も美愛も気づいていない。
「大和に聞いたんだけど、美愛ちゃんがうちで扱ってほしい商品があるって?」
「あっ、はい。フランスのMeuhのキャラメルです」
商品名を聞いて驚いた雅は、しばらくの間、美愛を見つめていた。
「あれ、俺も好きなんだ。今交渉中だから、うまくいけば日本でも買える日が来るよ」
「そうなれば嬉しいなぁ。私の人生は、あのキャラメルに支えられているようなものなんです」



