「あっ、BON BONの方?」
眉間にシワを寄せ、困った顔を少し傾けて雅を見つめる。
「あははー、そうきたか! まあ、それも却下だね。普通に名前でいいよ。俺も『花村』さんではなく、『美愛ちゃん』って呼ぶから。なんだか大和が言っていた意味がわかった」
キョトンと目を丸くした美愛。
「えっ? 私、何かしてしまいましたか?」
「何もしていないよ。美愛ちゃんはそのままで大丈夫だよ。ところで、俺の名前を知ってるよね?」
「……はい」
「呼んでみてよ」
「えっ? い、今ですか?」
「うん、今ね。」
いたずらっ子のようなにっこりとした笑顔を浮かべる雅に、美愛は恥ずかしそうに視線を逸らし、小声でつぶやく。
「……雅さん」
「うん、よくできました」
ほんのり桜色に頬を染め、恥ずかしそうに視線を逸らした美愛を見て、雅は満足そうにうなずく。
ケーキワゴンが到着し、お互いに好きなものを選ぶ。定番のケーキに加え、今シーズンのメインには、夏の果物を使ったスイーツがある。
メロンのショートケーキと黒い森のケーキ、パイナップル・アップサイドダウンケーキ、ブルーベリータルトとスイカのグラニテ、そして、丸ごと桃のカスタードタルト。スイカのグラニテはタブレットで注文し、持ってきてもらう。
雅はパイナップルケーキを、美愛は桃のタルトを選んだ。
丸ごとの桃を器用にフォークとナイフで切り分け、一口頬張る。大きく目を見開き、満面の笑みを浮かべる美愛を見て、雅も思わず微笑んだ。
「どうやら美愛ちゃんはその桃のタルトを気に入ったようだね」
眉間にシワを寄せ、困った顔を少し傾けて雅を見つめる。
「あははー、そうきたか! まあ、それも却下だね。普通に名前でいいよ。俺も『花村』さんではなく、『美愛ちゃん』って呼ぶから。なんだか大和が言っていた意味がわかった」
キョトンと目を丸くした美愛。
「えっ? 私、何かしてしまいましたか?」
「何もしていないよ。美愛ちゃんはそのままで大丈夫だよ。ところで、俺の名前を知ってるよね?」
「……はい」
「呼んでみてよ」
「えっ? い、今ですか?」
「うん、今ね。」
いたずらっ子のようなにっこりとした笑顔を浮かべる雅に、美愛は恥ずかしそうに視線を逸らし、小声でつぶやく。
「……雅さん」
「うん、よくできました」
ほんのり桜色に頬を染め、恥ずかしそうに視線を逸らした美愛を見て、雅は満足そうにうなずく。
ケーキワゴンが到着し、お互いに好きなものを選ぶ。定番のケーキに加え、今シーズンのメインには、夏の果物を使ったスイーツがある。
メロンのショートケーキと黒い森のケーキ、パイナップル・アップサイドダウンケーキ、ブルーベリータルトとスイカのグラニテ、そして、丸ごと桃のカスタードタルト。スイカのグラニテはタブレットで注文し、持ってきてもらう。
雅はパイナップルケーキを、美愛は桃のタルトを選んだ。
丸ごとの桃を器用にフォークとナイフで切り分け、一口頬張る。大きく目を見開き、満面の笑みを浮かべる美愛を見て、雅も思わず微笑んだ。
「どうやら美愛ちゃんはその桃のタルトを気に入ったようだね」



