お菓子の国の王子様〜指切りした初恋は御曹司の溺愛プロポーズへ〜

「美愛、明日のことを話すよ」


ようちゃんに言われて、ソファーに腰を下ろした。


「美愛は雅さんと二人きりで話したい? それとも関係者みんながいい?」

「関係者って誰?」

「まずは雅さんとあんた、そしてあの女性。その女性に関係のある男性も。あっ、圭衣も忘れずに。あたしがいてもいいなら、一緒にいるけど?」


えっ、あの女性も? その人に関係のある男性は、雅さん以外にもいるの? どうして圭衣ちゃんまで関わっているの。


「あ、あのね。二人きりはちょっと」

「オーケー、じゃあみんなに連絡しておくよ。とにかく話を聞いて、あんたも思っていることをちゃんと言いなよ。大丈夫だから。そうだ、心配している友達にもメッセージを送っておきな!」

「ようちゃん、ありがとうね」

「当然のことよ。あんたがどんな結論を出しても、あたしはあんたの味方だよ!」


知り合った時からずっと、ようちゃんはいつも私の考えや気持ちを聞いて尊重し、応援してくれる。

明日どんな結果になろうとも、私は私でいいんだ。




夕方から口数も食欲も少なくなった私を気遣ってくれたのか、日曜日の朝、ようちゃんの提案でミッドタウンのフルーツパーラーへフルーツ食べ放題に行くことになった。彼女が気を使って予約してくれたんだ。

ここのフルーツはすべてみずみずしく、果汁が口の中で踊り出す。大好きなフルーツサンドを最後に堪能し、私たちは話し合いの場である『ホテル9(クー)』へ向かった。あの日、私と一緒に目撃してくれた仁さんが、この場を設けてくれたのだ。




『ホテル9(クー)』に初めて来たのは、初夏だったかな。雅さんに誘われて一緒にケーキ食べ放題に行った。あの丸ごと桃のタルト、美味しかったな。この場所には、楽しい思い出だけが残ってほしかった。