あの日交わした約束

「お母さん、怖いよ。

早く帰りたい。」


毎晩のようにお母さんに電話をして涙を流す。


いつからか、それが私のルーティンになっていた。


家族のことだけは何故か覚えていて、早く家に帰って


安心したかった。



今この場所には私が知らない人しかいない。


早く帰りたかった。