隣人はだらしない‥‥でも

高価なものには違いないけど、
深い意味がないなら返すのも失礼に
あたってしまうし、ユイさんも
貰ってると聞いて余計にこれ以上何も
言えなくなってしまった。


『ハギも待ってるからそのまま
 ご飯屋さんに行くけど寄りたいところ
 とかある?』


「い、いえ‥大丈夫です。」


なんか‥‥やっぱり私はおかしく
なってしまったのかもしれない。


山岡さんの撮影を見たからか、
特別感がないとわかると、ホッとする
以上に何故か残念な気持ちになったのだ



あの後ハギさんと3人で待ち合わせをして食べた美味しいラーメン屋さんでも、
いつも通りだったし、私もそれ以上
このネックレスのことを考えるのを
辞めて事務所で荷物を降ろしていた



「片付け終わりました‥‥‥まだ
 残ってかれるんですか?」


照明を最低限しか付けず、
パソコンを立ち上げて仕事をする
山岡さんのそばに向かうと、今日の
撮影のフォトを見返していた


『細川さんはどれがいいと思う?
 あ、まだ帰らなくても良ければ
 一緒に選んでくれない?』


「明日はお休みなので、時間は
 大丈夫ですが、私なんかが意見して
 いいんですか?」


そう言いつつも、勉強と好奇心から
見たいという欲が買ってしまうのは
本音だ


もうすぐ23時を迎える時間帯に
まだ仕事をされる姿勢にも驚くけど、
妥協はしない山岡さんだからこそ、
明日に持ち越したくないのだろう



『構わないよ。
 女性の意見も聞きたいしね。
 椅子持ってここにおいでよ。』


「ありがとうございます。」


自分のデスクのキャスターつきのチェアを転がして持ってくると、山岡さんの
隣に座り画面を覗き込んだ


ついさっきまで行われていた撮影を
こうして見返すのってどんな気持ち
なんだろう‥‥


ましてやこれは山岡さん本人が
モデルをした訳だから、顔は写って
ないものの複雑な気分になりそうだ


ヌーブラをつけているって分かってても
裸で抱き合うような2人の写真に
何故だかこちらが恥ずかしくなる


『どうかした?』


「えっ!?‥‥あ‥なんか上司の
 その‥‥こういった姿をマジマジと
 見るのが恥ずかしいなと‥‥」


『クス‥‥もう何度も見てるじゃん。』


ドクン