神に選ばれなかった者達 後編

そして、そのまま一週間以上が経過した。

その間私は未だに、何も出来ていなかった。

毎晩、響也くんが手術台の上で、身体をめちゃくちゃにされる苦しみを味わっている間。

私は簡易クローゼットの中で、ひたすら膝を丸めて震えていた。

それだけだ。

私に出来るのは、それだけ。

逃げ出すことも、助けを呼ぶことも。

響也くんを助けることさえ、私には出来なかった。

自分の身に何が起きているのか分からなくて、震えていた。

そして私だけは、現実で、何事もなかったかのように。

普通に学校に通い、普通にご飯を食べて、普通に生活をしていた。

…自分に都合の悪いこと、何も考えないようにしながら。

そして同時に、スマホを見ることもしなかった。

私のスマホには、『処刑場』の掲示板が勝手にインストールされている。

誰かが何かを書き込む度に、勝手に起動する掲示板を。

私は、努めて見ないようにしていた。

…どうしてか、って?

…怖かったからだ。

何もかも、怖くて堪らなかった。

だから必死に現実逃避して、何もかもから目を逸らしていた…。





…でも。

そんなことは、当然長く続かないのも分かっていた。