価値がないなら、いっそ自殺でもすれば良いものを。
そんな度胸はなかったし、それに俺には分かっていた。
自分が死んだとしても、母はほんの少しも、俺を捨てたことを後悔したりしないだろう。
俺が自殺したと聞いても、興味なさそうに「そう」と言うだけだろう。
俺は母のことを、誰よりよく分かっている。
何の意味のない死に、何の意味があるのだろう。
結局、俺は今日に至るまで自殺することはなく。
叔母の家に預けられ、母にしてみれば三流の高校に通いながら。
おまけに生贄に選ばれて、毎晩のように殺されながら生きている…。
…でも、それで良い。
死ぬのは痛いし、苦しい。
だけどそれ以上に俺は、こんな自分に満足していた。
だって、俺が犠牲になることで、みらくを守っている。
誰かを守ることが出来るなら、自分の死に意味があるのなら、死ぬことなんて怖くない。
痛いけど、でも怖くはなかった。
俺は、みらくの為にみらくを守っていたんじゃない。
みらくを守ることで、自分に価値が生まれたような気がしているだけだ。
だから、みらくを守ることは俺の自分勝手な自己満足でしかない。
それに…運命に自分で抵抗出来ない、というのは、案外悪いことではない。
だって、頑張る必要はないだろう?
どうしようも出来ないんだから。自分でどうにも出来ないことなんだから、頑張って抵抗する必要はない。
何も考えずに、黙って死の苦しみに向き合っていれば良い。
自分で考える必要がないというのは、案外良いことだ。
さすがの俺も、もう疲れてしまった。
正直、もう何もしたくない。
このまま、一生死に続けても構わない。
どうせ俺は無価値な人間なのだから。
…誰一人、現実で俺が目覚めることなんて望んでいないのだから。
このまま目を閉じて、二度と目覚めたくない…。
…そう、思っていたのに。
そんな度胸はなかったし、それに俺には分かっていた。
自分が死んだとしても、母はほんの少しも、俺を捨てたことを後悔したりしないだろう。
俺が自殺したと聞いても、興味なさそうに「そう」と言うだけだろう。
俺は母のことを、誰よりよく分かっている。
何の意味のない死に、何の意味があるのだろう。
結局、俺は今日に至るまで自殺することはなく。
叔母の家に預けられ、母にしてみれば三流の高校に通いながら。
おまけに生贄に選ばれて、毎晩のように殺されながら生きている…。
…でも、それで良い。
死ぬのは痛いし、苦しい。
だけどそれ以上に俺は、こんな自分に満足していた。
だって、俺が犠牲になることで、みらくを守っている。
誰かを守ることが出来るなら、自分の死に意味があるのなら、死ぬことなんて怖くない。
痛いけど、でも怖くはなかった。
俺は、みらくの為にみらくを守っていたんじゃない。
みらくを守ることで、自分に価値が生まれたような気がしているだけだ。
だから、みらくを守ることは俺の自分勝手な自己満足でしかない。
それに…運命に自分で抵抗出来ない、というのは、案外悪いことではない。
だって、頑張る必要はないだろう?
どうしようも出来ないんだから。自分でどうにも出来ないことなんだから、頑張って抵抗する必要はない。
何も考えずに、黙って死の苦しみに向き合っていれば良い。
自分で考える必要がないというのは、案外良いことだ。
さすがの俺も、もう疲れてしまった。
正直、もう何もしたくない。
このまま、一生死に続けても構わない。
どうせ俺は無価値な人間なのだから。
…誰一人、現実で俺が目覚めることなんて望んでいないのだから。
このまま目を閉じて、二度と目覚めたくない…。
…そう、思っていたのに。


