――――――…これ以上、彼らの苦しみを語る必要があるだろうか。

彼らはこれからも戦い続ける。その理由も分からぬままに。

いつになったら解放されるのか、果たして本当に解放される日が来るのか分からぬまま。

毎夜のように、生きる苦しみを、そして死ぬ苦しみを味わい続ける。

「死ぬことによる苦しみからの解放」、という生物として当然の権利さえ奪われて。

俺は彼らの為に祝福の…そして、呪いのようなラッパを響かせる。

…皮肉なものだ。

人間として当たり前の運命に選ばれなかった彼らが、人類を代表して生贄に選ばれているのだから。

それでも、この苦しみは終わらない。

永久に、永遠に繰り返し続ける。

それは、愚かな人間の罪。

その罪の証を、彼ら自身の手で消し去る。

全ての命が果てるまで。