神に選ばれなかった者達 後編

大変だったのは、クラスメイトとの関係だけではない。

それ以上に俺にとって苦痛だったのは、毎日の勉強だった。

母は信じられないほど教育熱心で、徹底的なまでの結果主義者だった。

世の中では、結果より過程だという風潮が一般的だが。

母にとっては、そんなことは有り得なかった。

過程なんかどうでも良い。結果だけが全てだ。

そして、母はいつだって俺に完璧であることを求めた。

俺がどんなに頑張って努力しても、どんなに必死に一生懸命勉強しても。

結果が伴っていなければ、どんな頑張りも母は認めてくれない。

母に限って、「出来ませんでした」は通用しなかった。

俺は常に、学校での試験で満点を取り続けることを強要された。

これは大変だった。

学校のレベルが高いこともあって、一般的な小学生が受ける試験とは、難易度が桁違いだったから。

それでも、幼い頃からの英才教育のお陰で、この試練は概ね達成することが出来た。

いかなる時でも満点を取り続けるのは、並大抵の努力では成し遂げられなかったけど。

それが出来なかったら、母に見捨てられる。

その凄まじい恐怖を思えば、必死に勉強することくらい、何でもない。

それ以上に俺にとってハードルが高かったのは、定期的に母に受けさせられる、全国模試だった。

こちらは、満点を取ろうと思っても、そう簡単には行かない。

よって、母は自分でボーダーラインを決め、ラインを越える点数を取ることを命じた。

母の決めるボーダーラインは非常に高くて、これを達成するのは非常に困難だった。

俺は必死に努力した。それは母だって見ていたはずだ。

だけど、どんなに努力しても、結果が伴わなければ意味がない。

母の決めたボーダーラインを達成出来なかった時は、まるで地獄だった。

今でも、これは忘れない。

多分一生忘れられないだろう。