ようやく、長かった面談が終わり。
学校からの帰り道。
「さて…帰ろう」
「うん」
萌音ちゃんは、素直に頷いた。
さっきまで、狂気の表情で大人を絞め殺そうとしていた子には見えない。
非力そうで、大人しそうな女の子にか…。
…一体どちらが、本当の萌音ちゃんの姿なのか。
多分、どちらも萌音ちゃんなのだ。
だから、俺達親は、どちらの萌音ちゃんも受け入れて、育てていかなくてはならないのだ。
…望むところ。
そんな生半可な覚悟で、里親なんてやってないから。
「萌音ちゃん」
「ふぇ?」
俺は、萌音ちゃんに手を差し出した。
「手、繋いで帰ろっか」
「…手?」
「嫌?」
「ううん」
と答えて、萌音ちゃんは俺が差し出した手をぎゅっ、と握り返してきた。
…小さくて、柔らかい手。
とても、この手で他人を殴っているとは思えない。
…それにしても、自分の子が暴力事件で停学処分になるなんて、さすがに初めての経験だなぁ…。
…どう対処したら良いのか分からないが。
それでも、全くお咎めなしという訳にはいかないし…。
だけど、厳しく叱りつけて、萎縮させたくもなかった。
親のことを、敵ではなく味方だと。
何があっても助けてくれる、守ってくれる存在なのだと分かって欲しかった。
まだ信頼関係も固まっていないのに、厳しく叱り過ぎるのは逆効果でしかない。
…まずは、俺達のことを信じて欲しい。
その上で、萌音ちゃんをこれほど暴力行為に駆り立てる理由が何なのか、それを知りたかった。
…前向きに考えよう。
この停学期間を、一週間学校に登校させてもらえない日、と定義付けるのではなく。
萌音ちゃんと向き合って話し合う、その時間をもらったのだ。
そう考えよう。
折角一週間の時間をもらったのだから、有効に使うとしよう。
その上で、萌音ちゃんの気持ちを理解して、俺達親の気持ちも、萌音ちゃんに分かってもらおう。
少しずつでも良いから。
柔らかな萌音ちゃんの手に触れながら、俺はそう思った。
学校からの帰り道。
「さて…帰ろう」
「うん」
萌音ちゃんは、素直に頷いた。
さっきまで、狂気の表情で大人を絞め殺そうとしていた子には見えない。
非力そうで、大人しそうな女の子にか…。
…一体どちらが、本当の萌音ちゃんの姿なのか。
多分、どちらも萌音ちゃんなのだ。
だから、俺達親は、どちらの萌音ちゃんも受け入れて、育てていかなくてはならないのだ。
…望むところ。
そんな生半可な覚悟で、里親なんてやってないから。
「萌音ちゃん」
「ふぇ?」
俺は、萌音ちゃんに手を差し出した。
「手、繋いで帰ろっか」
「…手?」
「嫌?」
「ううん」
と答えて、萌音ちゃんは俺が差し出した手をぎゅっ、と握り返してきた。
…小さくて、柔らかい手。
とても、この手で他人を殴っているとは思えない。
…それにしても、自分の子が暴力事件で停学処分になるなんて、さすがに初めての経験だなぁ…。
…どう対処したら良いのか分からないが。
それでも、全くお咎めなしという訳にはいかないし…。
だけど、厳しく叱りつけて、萎縮させたくもなかった。
親のことを、敵ではなく味方だと。
何があっても助けてくれる、守ってくれる存在なのだと分かって欲しかった。
まだ信頼関係も固まっていないのに、厳しく叱り過ぎるのは逆効果でしかない。
…まずは、俺達のことを信じて欲しい。
その上で、萌音ちゃんをこれほど暴力行為に駆り立てる理由が何なのか、それを知りたかった。
…前向きに考えよう。
この停学期間を、一週間学校に登校させてもらえない日、と定義付けるのではなく。
萌音ちゃんと向き合って話し合う、その時間をもらったのだ。
そう考えよう。
折角一週間の時間をもらったのだから、有効に使うとしよう。
その上で、萌音ちゃんの気持ちを理解して、俺達親の気持ちも、萌音ちゃんに分かってもらおう。
少しずつでも良いから。
柔らかな萌音ちゃんの手に触れながら、俺はそう思った。


