神に選ばれなかった者達 後編

…結局、その後。

相手のお母さんには謝り倒して…何とか許してもらおうと…。

…思ったけど、もうそれどころではなく。

相手のお母さんは、怒りよりも怯えの方が勝ってしまったらしい。

危うく殺されかけたのだから、それも仕方がないというものだが。

とにかくもう、萌音ちゃんにも…俺達にも関わりたくないとばかりに。

そそくさと、怯えた表情で逃げ帰っていった。

逆ギレされたり、訴えられたりしなかったのは、良かったと言えなくもないけど。

でもだからって、それで問題が解決する訳ではなかった。

そしてその後、担任の先生と、騒ぎを聞いてその場に駆けつけた校長先生の判断で。

萌音ちゃんは、一週間停学処分になった。

こんなことは言いたくないし、認めたくもないが…こうなっては、認めざるを得なかった。

萌音ちゃんは学校にとって、問題児以外の何物でもなかった。

むしろ、一週間程度で済ませてもらって、感謝しなければならないのだろう。

それでも、やはりショックだった。

親にとって、子供が停学処分を受けるほどの問題を起こすなんてことは、淡々と受け入れられるものではない。

しかも、その原因となった現場を、この目で見てしまっては…。

俺も、ママも、停学処分を甘んじて受け入れ。

「家でしっかり反省させます。ご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありませんでした」と、深々謝罪。

先生方は、戸惑ったような呆れたような、複雑な表情で謝罪を受け入れてくれた。

そんな大人達のやり取りを、萌音ちゃんは不思議そうな顔で、ぽけー、っと眺めていた。

…まさか、転校して僅か一週間で、一週間停学させられるとは思わなかった。