神に選ばれなかった者達 後編

二階フロア攻略の目処が立ち始め、ほっと一安心だった。

残るは、ふぁにさんが待つ一階だけ…。

しばらく、夢の中でふぁにさんに会っていないから、心配だ。

私は『処刑場』を通じて、ふぁにさんに声をかけてみることにした。

『シスコン兄の妹∶ふぁにさん。こんにちは。

シスコン兄の妹∶そっちはどんな感じですか?』

このように、メッセージを送ってから。

私は、いつものように中学校の制服に着替え、学校に向かった。






…学校に着いて、下駄箱で靴を履き替えていると。

私の携帯電話から、ぴろん、と音がした。

…もしかして。

「あっ…やっぱり」

ふぁにさんからのお返事だった。

『ポンコツスナイパー∶おひさ。

ポンコツスナイパー∶こっちは特に変わりないよ』

…とのこと。

…良かった。

響也さんとみらくさんが、長らく音信不通だったことで、つい心配してしまったけれど。

さすが、ふぁにさんは何とか…まだ、元気そうだ。

…無理してるだけかもしれないけど。

でも、虚勢を張る余裕があるということは、素直に良いことだと思う。

すると、ふぁにさんの返信を待っていたかのように。

李優さんが『処刑場』にメッセージを送ってきた。

『天使ちゃん∶良かった。

天使ちゃん∶昨夜、二階を攻略した。今夜は一階に向かう

天使ちゃん∶もう少しの辛抱だ。待っててくれ

ポンコツスナイパー∶それは朗報だ。

ポンコツスナイパー∶気長に待ってるよ』

…とのこと。

それじゃ、今夜にはふぁにさんとも合流出来そうだね。

ようやく、全員が揃うんだ。

随分久し振りのような気がするよ。

根拠は何もないはずなのに、皆が揃うというだけで、それだけでもう何とかなりそう。

携帯電話を見ながら、ほっと一安心していると…。

「おはよう、空音さん」

「えっ?」

背後から声をかけられて、私はびっくりして振り返った。

そこにいたのは、同級生で図書委員の、秋本君だった。